宮崎県議会議員 ふつはら正三

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ふつはら日記

辻元氏離党・・・位打ち?

2010年07月27日

ニュースを見て小説の一説を思い出した。司馬遼太郎氏の「覇王の家」、徳川家康の物語である。

本能寺の変の後、明智光秀を破り徳川家康の懐柔作戦に乗り出した豊臣秀吉は徳川家康に「正四位下 左近衛権中将」の位階を朝廷に奏請する。異例の秀吉より上位の位階である。しかし、これを聞いた家康は「これを古来位打ちと言う。人を没落させるには位打ちがいい。位をどんどん昇らせて行けば人間がだめになってゆく。過去、源頼朝も公卿からこの位打ちの目に遭い懸命にそれを回避し断り続けた」と語り一片のお礼状でことを済ませ軽くいなす。

社民党政権離脱時、辻元氏は国交省副大臣退任時に前原大臣に抱き付きながら涙を流した。

一体この涙は何か?巷で話題となったものだが・・・視聴者の多くは副大臣椅子への未練の涙と受け止めていた。
一方、女性ならではの豊かな感情表現とのプラス評価もあったのだが、ここに来てはやはりあの涙は未練以外の何物でもなかったのだと確信せざるを得ない。

政権の座の居心地の良さが忘れられないのか?
無所属議員では何も出来ないことは分かり切ったこと。さてその先は何処へ参られる?永年の同志を裏切ってまでして。
信念を忘れ理念の「理」でなく利益の「利」に走っていないか、他人事ながら心配する。かくして、政治に対する信頼はまたまた薄れてゆく!

くれぐれも「位打ち」に遭いませんように!!